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コーヒー豆の生涯

その豆は、沖縄本島から真南に4000㎞離れたチモールという島で育ちました。

真南にあるから、日本とその島には時差はありません。

時計の針は、同じ数字を指しながら進んでいます。

その島には、チモール・ロロ・サエという国があります。ロロは太陽、サエは出る、という意味で、

「チモールに日が昇るところ」にある国。東チモールともいいます。

我が家に毎月届けられるこの豆は、この国からはるばるやって来ました。

行ったことはないので、どんなところか分りませんが、この国の音楽は好きです。

穏やかな波に浮かんでいるような心もちのメロディが、南の国の空気を思い起こさせてくれます。

その中に、沖縄民謡を聞いたときのような、あの少し切ない感じがあります。

この島の、この国の、熱くて厳しい歴史のせいかもしれません。

この国のエルメラという高地では、豆の収穫期になると皆が朝早くから暗くなるまで

一粒一粒大切に収穫して、すぐに近くの湧水で選別し、果肉部分を取り除きます。

そして天日で3日干します。

経済的に貧しくて農薬や化学肥料が使えないため、

チモールの土と水と太陽と人の力だけで育ち、精製されたこの豆で、

私は毎朝、2杯のコーヒーを入れます。

洗濯機が回る音を聞きながら、二日酔いにフラフラしながら、

泣いた翌日に目をパンパンに腫らしながら、いろんな朝にコーヒーを飲んでいます。

コーヒーを入れた後、

フィルターに残った豆を私は玄関に置いてある器にそのまま乗せておきます。

乾燥するとともに、玄関のにおいをとって、代わりにほのかなコーヒーの香りをくれます。

その後はベランダのプランターの土に混ぜて腐らせて、堆肥にもします。

育てている枇杷の木は酸性土が大好きなので、コーヒー豆は大好物なのです。

ケミカルフリーの良質の堆肥です。

東チモールで生まれた豆が我が家に辿りつき、

コーヒーとして毎朝カップに注がれ、

そして枇杷の木を育てるために私のベランダの土に還っていきます。

コーヒー豆の生涯。

コーヒーを入れた後の豆殻を、ゴミ箱に捨てなくなってから思いを馳せるようになりました。

私の想像力まで、ゴミ箱に入れるところだった☆

(by  タマ)
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